中距離恋愛
そんなあるとき、藤森さんから大地さんに
「相談したいことがある」と連絡が入る。

藤森さんの相談と言うのは、職場の先輩に言い寄られ、上手く断れないので、大地さんに付き合っついるフリをしてもらえないか…と言うことだった。

最初は、私がいるからと断っていた大地さんだったが、社員食堂や、会社のほかの場所で、藤森さんがその先輩に付きまとわれている姿を何度も目にして、彼女を助けることにしたらしい。

そのとき、大地さんが藤森さんにお願いされたことが、
『彼氏のフリだと誰にも言わない』
『実際、付き合っているように見せるため、休みの日は出来るだけ一緒に過ごす』
と言うこと。

その約束があったため、大地さんは休日も私との約束より藤森さんと過ごすことを選んで、
実際の藤森さんとの関係を、誰にも言えずにいた。
だから、休日に2人が一緒にいるところを見た人たちが、¨よりを戻した¨と噂した。
それでも大地さんは真実を言えずにいた。

そのことで、私も大地さんと藤森さんの関係を疑ってしまう。

< 294 / 317 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop