中距離恋愛
いつの間にか眠りについて、翌朝は6時に目が覚めた。
顔を洗いキッチンに行き、すでに朝食の支度を始めている母を手伝う。
今朝のメニューは、鮭の西京焼と卵焼き、ほうれん草ともやしの胡麻和えに豆腐となめこのみそ汁だ。

父と美冬も起きてきて、みんなで朝ごはんを食べる。

今日の予定は、10時半からホテルに併設されている教会で式を挙げ、12時から披露宴をする。
私は準備のため、9時にはホテルに行かなくちゃならなくて、彼が8時に迎えに来てくれる。
そして、ホテルに行く前に、役所に寄り婚姻届を提出してくる。

母と美冬も、着物の着付けをしてもらうために、9時までに父と一緒にホテルへ来る。

何かと忙しい1日だ。

朝ごはんを食べ終わった私は、彼が迎えに来る前に、どうしてもやりたいことがあった。
父は、絶対にイヤがると思うのだが…。

ホテルへ向かう準備が出来た私は、父と母の部屋をノックした。
「どうぞ」と言う母の声に部屋に入る。
入ってきたのが私だと分かると、2人とも、正座をして姿勢を正した。


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