中距離恋愛
放課後。
学校全体が翌日からの文化祭を控えてワクワクしている中、私はクラスの実行委員さんに
「ちょっと体調が悪いから、先に帰ります。
ごめんね」
と声を掛けて教室を出た。
左紀が心配そうに私を見ていたのは分かったが、それも無視してしまった…。
下駄箱に着くと、
「柳沼ちゃん!
用事、付き合うよ!」
と藤田くんに声をかけられた。
「ごめんなさい。
もう私に話し掛けて来ないでください」
予想通りの展開に、そう答えて靴を履き変える。
「えっ…、ねぇ…」
「………」
「ちょっと、柳沼ちゃん…」
「………」
「文化祭、一緒に回ろう?植田ちゃんも一緒に」
「………」
「ホントに、もうダメなの?」
「………」
「…理由は?」
「………」
「あっ…、ねぇ。待ってよ…」
私を追うように、藤田くんも靴を履き変えた。
そんな彼の前に、
「昴!お前、なにしてんの?」
と、 不機嫌な声が掛かった。
びっくりして、私も振り返る。
「だっ、大地先輩!」
そこには3年電機科の早瀬大地さんがいた。
学校全体が翌日からの文化祭を控えてワクワクしている中、私はクラスの実行委員さんに
「ちょっと体調が悪いから、先に帰ります。
ごめんね」
と声を掛けて教室を出た。
左紀が心配そうに私を見ていたのは分かったが、それも無視してしまった…。
下駄箱に着くと、
「柳沼ちゃん!
用事、付き合うよ!」
と藤田くんに声をかけられた。
「ごめんなさい。
もう私に話し掛けて来ないでください」
予想通りの展開に、そう答えて靴を履き変える。
「えっ…、ねぇ…」
「………」
「ちょっと、柳沼ちゃん…」
「………」
「文化祭、一緒に回ろう?植田ちゃんも一緒に」
「………」
「ホントに、もうダメなの?」
「………」
「…理由は?」
「………」
「あっ…、ねぇ。待ってよ…」
私を追うように、藤田くんも靴を履き変えた。
そんな彼の前に、
「昴!お前、なにしてんの?」
と、 不機嫌な声が掛かった。
びっくりして、私も振り返る。
「だっ、大地先輩!」
そこには3年電機科の早瀬大地さんがいた。