おやすみなさい。
◯◯◯◯
ふっ、と。
目が覚めたわたしは、ぱちりと目を瞬いた。
「あれ?」
目が潤んでいて、驚いた。
頰を触ってみると、涙の跡があった。
「うーん?」
なんだか優しくて悲しい悲しい夢を見ていた気がする。
まるで覚えていないけど。
「まあいっか!」
それより今日も学校だ!
元気にベッドから跳ね起きて、るんるんと準備を始めた。
––––––
–––
家のドアを開けると、丁度隣の高校生のお兄さんもドアを開けていて、思わぬシンクロに2人で目を丸くした。
「ナイスタイミングだね」
「本当ですね!」
「下まで一緒に行かない?」
「行きます行きます!
お話ししましょー」
「話すの好きだよねぇ」
「いやあ、ついつい話しちゃうんですよねぇ」
てへへと笑いながら、マンションの階段を降りる。
「あ!そうだ言い忘れてました!」
「ん?」
「おはようございます雪さん!」
「ああ。おはよう風子ちゃん」
そうして楽しくマンションの外へ出て笑う私たちの近くで、道端に咲いた小さな花を風が揺らした。
◯END◯
ふっ、と。
目が覚めたわたしは、ぱちりと目を瞬いた。
「あれ?」
目が潤んでいて、驚いた。
頰を触ってみると、涙の跡があった。
「うーん?」
なんだか優しくて悲しい悲しい夢を見ていた気がする。
まるで覚えていないけど。
「まあいっか!」
それより今日も学校だ!
元気にベッドから跳ね起きて、るんるんと準備を始めた。
––––––
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家のドアを開けると、丁度隣の高校生のお兄さんもドアを開けていて、思わぬシンクロに2人で目を丸くした。
「ナイスタイミングだね」
「本当ですね!」
「下まで一緒に行かない?」
「行きます行きます!
お話ししましょー」
「話すの好きだよねぇ」
「いやあ、ついつい話しちゃうんですよねぇ」
てへへと笑いながら、マンションの階段を降りる。
「あ!そうだ言い忘れてました!」
「ん?」
「おはようございます雪さん!」
「ああ。おはよう風子ちゃん」
そうして楽しくマンションの外へ出て笑う私たちの近くで、道端に咲いた小さな花を風が揺らした。
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