おやすみなさい。

「小野先生、お気持ちは分かりますが・・・」


分かる？


何が分かるっていうの？校長。

どうせ世間体でしょ？




分かってるわよ。


私がこうして何度も彼の名前を呼ぼうと、彼は起きない。

私がこうしてると、迷惑。




分かってるわよ。

どうせ、許されてなんてないんだって。




分かってる。

分かってる。

分かってる・・・けど。






大人だとか、教師だとか、依然に。

私は、小野真由美なのよっ！






「和樹」


呼ばないでどうするの？


もう、もう、もう。

この冷たい肌にさえ、触れられなくなるっていうのに？



呼ばないでどうするの？

私は彼を愛しているのに？