おやすみなさい。
「和樹」



『一年でいいんです。一年だけで。

俺と、付き合ってくれませんか?』





知っていた。

分かっていた。



最初から。







『真由美は俺のヒーローだから』










そう。

私は、ヒーロー。

彼のヒーロー。





ぐっと唇を噛み締めた。



ヒーローは、カッコよくなくちゃいけないでしょ?






「和樹。おやすみ。

ありがとう。」



ちょっとだけ、笑った。




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