俺は猫じゃないっつーの。



「じゃっ、猫ばいばーい!」



元気良くそう言って手を振る鈴音に、俺も軽く手を振る。


鈴音は二年で、俺は一年だから階が違う。俺は4階、鈴音は3階。


若い奴は階段を上れってか。


そんなの、体力ありあまってる三年に上らせとけばいいのに。



なんて、いつも文句を心の中で言いながら階段を上る。



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