運命のイケナイ恋〜永遠に <完全実話>
受話器に向かって


「いたいた!こっちこっち」


と言いながら手を振って飛び跳ねる。あたしはちいさいから、見えないかもしれない。少しでも早く気づいて欲しかった。 



キョロキョロしたあと、やっと気付いて歩いてくる。 



ダメだ、緊張してきた。
3メートル、2メートル、1メートル………
もう手が届きそうなくらいの距離にいるのに、 
ニコリともしない……




う゛…………
泣きそう。 
写真と違うじゃね〜かぁ!とか、思ってんのかな?
そうだよね、こんなかっこよくてモテそうな人にあたしなんかね……

ほんの一瞬なのに、 
いろんな思いが頭の中を巡る。 
だけどせっかく来たんだ。
勢いで乗り切ろう! 





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