もう、遅いね…
プロローグ
それはわたしがまだ桜木高校に入学する春休みのことだった______
わたしには1つ上の兄がいる。
兄はわたしの第一志望校、桜木高校に通っている。
わたしは幼い頃から剣道を習っていて、県大会へどの大会でも進む桜木高校に昔から憧れていた。
兄もわたしと同じで昔から剣道を習っていて、桜木高校の剣道部へ入っていった。
あれは春休みのこと。
もう桜木高校に入学することが決まり、課題も終わらせていたわたしは、特にすることもなく暇を持て余していた。