機械人形は、ひとり、語る。(短編)
「機械人形」は、「人間」のように、繁殖することができません。
「人間」と性行為を行う事はできます。(機械人形同士でも可能。)
だけど、そこには何も、生まれません。
新しい命も、愛情も…。
そう、決定的な違いは、そこなのです。
彼らには、愛情が理解できないのです。
どんなに、「人間」が彼らに愛情を囁いても。
彼らは、ただぼんやりと聞いているだけ。
たくさんの知識と、幼い感情表現。
仕方ありませんね。
だって「機械人形」という存在自体が生まれたばかりの赤子のようなもの。
感情すら…生まれたばかりだったのですから。

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