機械人形は、ひとり、語る。(短編)
ラベンダーを摘んでいた私。
その瞳に光は無く。
突然の雷だった。
バチッ…バチバチッって…空間の引き裂かれる音。
…降ってきた。
背中に血だらけの翼をもった少年が。

だって私はその時まで、世界がこんなに悲しいものだなんて、知らなかった。
知る必要もなかったの…。



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