機械人形は、ひとり、語る。(短編)
ねえ、知ってる?

機械人形の死はとても、美しいのよ。
粉雪がはじけるように、きらきら。
最後には、美しい人工宝石が残るの。
人間達とは違うわ。
「人間」の体は、腐って、生ゴミみたいになるだけだもの。
だけど、私、そんなの嫌だわ。
死を美しく飾り立てる。
そんなの嫌いよ。

…無い物ねだり、なのかしら?


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