永遠を君に
「つらかったよな・・・。」

カズはあたしを抱きしめて

「これからは俺が守ってやるから・・・、俺がユウの代わりになるからな。」

そういってずっとあたしを抱きしめていた。

カズにはこの気持ちわからないよ。あたしはユウのこと、愛してたよ。

あの恋が永遠に続くものと思ってたのに。

あれからあたしは冷たい目でいることしか出来ないのは誰も気づいてないと思う。

あのころのあたしはもういないんだよ。

ユウに恋していた明るい自分に戻りたい、そう願っても、周りの友達の影響もあって戻れない・・・。

いつも明るく話してる咲がとてもうらやましかったんだよ。

あたしも普通の女の子に戻りたいんだよ・・・。

「俺・・・」

「あたし・・・」

二人の声が同時に病室に響きわたる。

「カズからでいいよ。」

「いあ、ランからでいいよ」

しばらくの沈黙。

「あたし、カズのことが・・・。」

「ガラッ。よおー、久しぶりー」

「あっ・・やっぱり、なんでもない。」

そういってあたしは恥ずかしさを隠すために空を眺めた。
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表紙・目次

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