永遠を君に
付き合う為の犠牲
しばらくすると保健室の扉が開き、あたしの体はビクッと震えた。

誰だろう・・・。また変な人たちなのかな。

わたしはまた屋上であったときみたいにまたリンチされて金属バットで殴られるのかと思い体は振るえ上がっていた。

来ないで、またあたしを傷つけようとしないで・・・。

「ラン・・・なんだろ?」

その声はあたしがずっと待ち続けていたカズだった。

カズの足音はコツコツと保健室に響き、あたしのいるベットへと近づいて来て、布団全体を剥ぎ取られた。

「ラン・・・。」

カズのその時の声は弱々しく、あたしを優しく起き上がらせて抱きしめてくれた。

「ラン、俺・・・お前を絶対守るからな。お前の身に何かあればすぐにお前の側に駆けつけてやるからな。」

カズ・・・、あたし、カズのことがスキ。カズならあたしのこと任せられるよ。何があっても絶対にカズの側から離れないよ・・・。大好きだよ。

カズへの気持ちはもう隠し切れず、あたしはギュッとカズに抱きついた。

「ありがとね・・・。あたし、カズのこと信じてるから。ずっと信じてるよ。」

このときのあたしは、好きとは言えず、好きというかわりに信じてるという言葉にして自分の気持ちを伝えていたのかもしれない。

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