夏は恋する季節
「だって、…つらい」
涙がつたった
「でもね、蜜柑、それも含めて恋なんだよ。恋って不思議だよね。たくさんの気持ちを知らせてくれる。でもその一つ一つに丁寧に対処しなくちゃ上手くいかない。どこかを適当にしたら、プツって赤い糸も切れちゃうんだよ。蜜柑はそれを今、自分でしてる。あたしはそんな蜜柑でいてほしくない。」
美桜の言葉はストンとあたしの心に落ちてきた
美桜はあたしの背中をさすりながら優しく笑う
「あたし…どうしたら…」
「簡単、素直になればいいの」