ある男子高校生の恋愛事情【三井編】
「暑っつ」
ただでさえ蒸し暑いのに動いたもんだから暑くて仕方ない
あと、体がなまってるのが自分でも分かるから余計だ
しばらく、この公園に通おう
なまった体を取り戻すんだ
ベンチに戻れば
「まだ、いたのかよ」
「いるよ」
しょうがねえヤツだな
「帰るぞ」
「やだよ」
「送るから、帰るぞ」
ったく、さっさと帰れば送らずに済むものを
「お前さあ、親は怒んないワケ?」
「………」
「おい、聞いてるのか?」
「……芽衣子だもん」
は?
「名前!」
ああ……
「で?親は怒らないのかよ?」
「関谷芽衣子」
……………
め、面倒
こんな面倒なヤツだったのか、こいつ