ある男子高校生の恋愛事情【三井編】
「俺を喜ばしたら教えてやるよ」
それだけ言って、またゴールに向かった
それからもう日課のように、アイツを送り届けて
家に帰れば
「毎日、毎日遅いわねえ」と親に小言をいわれ
「ちゃんと塾に行ってるんでしょうね!?」と言われ
ウザい
「うっせーな」
自分の部屋しか静かじゃない
どいつも、こいつも
俺に構ってくるんじゃねえよ
“三井にはついていけない”
くそっ
近くにあったクッションを投げた
俺も構わないから
俺にも構うんじゃねえよ