ある男子高校生の恋愛事情【三井編】
さっそく空けて飲んだ
「あーうまい」
ドカッとベンチに座って
「いくら?」
「いらない」
「いつものフリスク代もあるだろ。まとめて請求しろ」
「だから、いらない」
あっそ
時間を見たら9時過ぎだった
「お前、もう帰れ」
「慎吾は?」
「まだやる」
「じゃあ、私もまだいようっと」
おい
「帰れ」
「やだ」
……面倒くさっ。このやりとりが面倒でたまらない
放っておこう
再びボールを持ってゴールに向かった
やっぱり、いいな
面倒なこととか
嫌なこととか
バスケしてれば全部忘れられる
早く受験が終わればいい
そしたら高校でバスケやるのに