泣きたい夜には…～Shingo～

永遠の約束

俺が来たかった場所、湘南海岸が見える小高い丘の上にある小さな公園。


そこから見下ろす夜景は宝石箱をひっくり返したようにキラキラと輝いていた。


車の中で眠るひとみを残し、満天の星空と夜景を見ていた。


「慎吾？そこにいるの？」


目を覚ましたひとみが車から降りてきた。


「ごめん、ひとりにして。あんまり気持ち良さそうに眠っていたから起こすのが忍びなくて」


ひとみは首を振り、辺りを見回した。


「あれ？ここ…大学病院の近くの丘だよね？知らなかった、こんなに夜景が綺麗に見えるなんて…今夜は星空も見えて綺麗」


俺とひとみは手すりに掴まり、星空と夜景を見た。


「さっき、ここに来る途中で流れ星を見た」


「えっ？本当に？３つお願いできた？」


ひとみの弾む声に首を振って、


「俺が今叶えたい願いはひとつ…ひとつだけお願いした」


「ふぅん…何だろう？慎吾の願いって」


首を傾げるひとみに、俺は自分の全てを込めて言った。



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