泣きたい夜には…~Shingo~
ダメか…
諦めかけたその時、
ブロロロロ…
1台の車が駐車場に入ってきた。
インプレッサだ
助かった…
そう思った瞬間、俺は意識を手放した。
「う…ん…」
眠っていたのか…?
視界に入る見覚えのある天井と壁。
駐車場で急に具合が悪くなってインプレッサが入って来たところまでは覚えているがそれ以降の記憶がない。
辺りを見回すと、見覚えのある部屋の間取りだが、中の様子が違う。
ピンクのカーテン。
壁一面といっても過言ではないくらい大きな本棚に収まる半端ない数の本。
ベッドだって。
寝心地の良いマットレス。
以前、寝具売り場で試したことがあるからわかる。
恐らくこれはスポーツ選手がこぞって愛用しているアレだ。
ピンクを基調としたドット柄の掛け布団カバーとシーツ。
誰がどう見ても女性の部屋。
どこなんだ、ここは…?
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