泣きたい夜には…～Shingo～

ひとみの頬を優しく撫でると、


「嘘じゃない。お前のこと嫌いだったらとっくに放っておいてるよ」


「えっ…」


ひとみは目を大きく見開いた。


「好きなんだから、しょうがねぇだろ？」


あぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！


言った！ついに言ってしまった…。


後は煮るなり、焼くなり好きにしろぉぉぉ！！！


ひとみは俺の顔をじっと見つめて、


「顔、赤いよ」


そう言うと、恥ずかしそうに笑って、俺の額に自分の額を押し当てた。


「ひとみ………？」


額を通してひとみの温もりを感じ、心臓は急激に速度を上げていく。


「先に言われちゃったよ…好きだって…私も慎吾に放っておかれたくない」


恥ずかしそうに見つめ合い、どちらからともなく抱き合った。


重なり合う唇の甘さに体の熱は一気に高まっていく。


「ダメ、もう止まらない」


ひとみをベッドに横たえ、恋人としての時間が始まるかに見えた…



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