秋山…押入れシリーズ~キャア~



健太郎に生きる力が戻った。



万年床になっていた部屋は綺麗に掃除され、新しい職場も見つけ、食欲も湧き、以前と変わりない生活に戻った。



ただ以前と違うのは、あまりにも遠距離恋愛となった真理子との関係だけ…………。



1年に一度しか会えない……俺の恋人、真理子。




でも、それでも良かった、一生、永遠に会えないよりは幸せだ。




やがて、次の年の命日がやって来た。



恐る恐る……健太郎は襖をゆっくりと引いた。



冷たい霊気がフワ~っと健太郎を包み、愛の園が待ち受けていた。



「健ちゃん、こっちよ」



「真理子~~~」





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