秋山…押入れシリーズ~キャア~



707号室で~



縦じまのババア、いいや、この旅館の女将が秋山信也を見て言った。



「お客様……あなたは、死んだ主人の若い頃にそっくりだったもので、先程、ワタクシは驚きました。
きっと……亡くなった姉も同じ事を……」




年に一度の温泉旅行は、とんだ災難旅行になってしまった。



しかし……妻は飛び上がる程に喜んだ。



  何故かって?



お詫びだと……今回の旅館代金が只になったからだ……土産物も一杯頂くことに……。




ワタクシ、人ミソ~



旅館にもしもお札が貼られていたら……それは掛け軸の裏であったり、押入れであったり……剥がれ落ちないように気をつけて頂きたい。




     五話おわり




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