トモヒーとアイツの何日間
男はトモヒロ
気付いたら暗闇の森の中を全力で走っていた。

体は生臭く、触ると顔がベタベタする!
これは俺の血か!?
だれの血か?
それより・・
てか、あの人本気だった!!
俺を殺そうとした!!

そう考えたら、ショットガンを持つ手が震え。
コメカミに着いた痛みが、自分の急所を狙っていたと言うことにゾッとしていた。

「トモヒー!!どこいくんだ!!まだ終わってねーぞ!!」
暗闇の中で、ハッシュが怒鳴る声が聞こえた。
俺をトモヒーと呼ぶあいつ。

奴のヘッドギアの両耳が光る仕様になっているのだが・・遠くで、あぁして激しく動いていると言う事は、森の中で乱闘しているのだろう。
木がしなり、なにかが潰れるような痛々しい音が鮮明に聞こえた。
ハッシュが生きて、闘っている!
でも、助けられない!!

「ショ、ショットガンの弾。ショットシェルの段数は10発!コッキングして弾を送る!!」
俺は躍り狂う心臓を押さえ、舌を噛みながら、ハッシュが教えてくれた『闘い方』を復唱し、実行した!
何かを間違えたようで、ショットガンからBB弾が出る!
所詮は、日本で売られている18禁のオモチャのショットガンだ。
こんなんで殺せる訳ねーじゃねーか!!

他に何か無いか!?
奴に効く何かが!!

それより・・一体自分は、こんな所で何してるんだろう!?
自分は頭がパニックになりながら、なぜか自分がこのような境遇になった経緯を必死になって思い出していた。





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