トモヒーとアイツの何日間
また別の日。
相模川の河川敷にアイツがいた。
緑のツナギに黒いブーツなので、もしかしたら・・と思ったらアイツだった。
何をしてる訳でもなく。
河川敷のアスファルトに座って、少年野球を観ていた。
自分も、とくにする事がないので近くにあったベンチに座った。
昼の2時の話だ。
空の高い所でヒバリが鳴いていて。
時たま、金属バットが球を打つパカーン!!
と言う音が空に広がった。
目線をハッシュに合わすと・・。
うわ!なにやってんだアイツ!!
前を通りかかったトイプードルをグシャグシャに撫で回しているではないか!
ムツゴロウさんか、お前は!!
トイプードルと飼い主のオバサンが若干距離があるので、オバサンは迷惑そうな変な顔をしながら一人と一匹を見ている。
「いい、・・・ですねぇ!!」
風が吹いているので聞きづらいが、どうやらハッシュはトイプードルをしきりに褒め称えているようだ。
飼い犬が誉められて悪い気はしない。
しかしアイツの愛で方は尋常じゃない!!
「さて、とっておきをあげちゃおうかな」
風が止んだ瞬間、そんな台詞が聞こえた。
なんか、嫌な予感がする。
ツナギのポケットから出したのは・・。
「おーやーつ、カルパスー!!」
人間の食べるジャーキーだった!!
それはガキが食べる駄菓子だろ!
俺も食べるけど!!
「ち、ちょっとスイマセン!」
オバサンは、いよいよ異常者と分かったのか、トイプードルを引っつかむように抱くと慌ててその場から逃げ出した!
河川敷には、おやつカルパスを高らかに掲げたアイツだけが残った。
相模川の河川敷にアイツがいた。
緑のツナギに黒いブーツなので、もしかしたら・・と思ったらアイツだった。
何をしてる訳でもなく。
河川敷のアスファルトに座って、少年野球を観ていた。
自分も、とくにする事がないので近くにあったベンチに座った。
昼の2時の話だ。
空の高い所でヒバリが鳴いていて。
時たま、金属バットが球を打つパカーン!!
と言う音が空に広がった。
目線をハッシュに合わすと・・。
うわ!なにやってんだアイツ!!
前を通りかかったトイプードルをグシャグシャに撫で回しているではないか!
ムツゴロウさんか、お前は!!
トイプードルと飼い主のオバサンが若干距離があるので、オバサンは迷惑そうな変な顔をしながら一人と一匹を見ている。
「いい、・・・ですねぇ!!」
風が吹いているので聞きづらいが、どうやらハッシュはトイプードルをしきりに褒め称えているようだ。
飼い犬が誉められて悪い気はしない。
しかしアイツの愛で方は尋常じゃない!!
「さて、とっておきをあげちゃおうかな」
風が止んだ瞬間、そんな台詞が聞こえた。
なんか、嫌な予感がする。
ツナギのポケットから出したのは・・。
「おーやーつ、カルパスー!!」
人間の食べるジャーキーだった!!
それはガキが食べる駄菓子だろ!
俺も食べるけど!!
「ち、ちょっとスイマセン!」
オバサンは、いよいよ異常者と分かったのか、トイプードルを引っつかむように抱くと慌ててその場から逃げ出した!
河川敷には、おやつカルパスを高らかに掲げたアイツだけが残った。