クローバー的恋事情
「俺だって、いつもかわいいと思っているよ。これはブタだけじゃなくて、クローバーにも意味があるんだ」


藤沢さんが手のひらに乗っていたブタを取り上げて、田辺くんの前に持っていく。クローバーを強調させたいようだ。


「クローバー?どういうことですか?」


「俺たちを繋ぐものだと思ってる」


え?私たちを繋ぐもの?それはどういう意味で?


「あの…よく分からないんですけど」


私はブタを取り返した。

クローバーを持てば幸せになれるんだよ…ブタからそんな言葉が聞こえた気がした。


「幸せにしてあげたいと思っているから」


「え?藤沢さん、何を言ってるんですか?藤沢さんが幸せにしてあげるのは小島さんでしょ?」


田辺くんが藤沢さんの肩を掴む。


「お前には関係ないだろ?」


「あります。俺は…葵が好きだから」


え?こんなところでまさかの告白?



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