クローバー的恋事情
小さいサイズは通常作っていないので、形作りに少し時間を要するらしい。

「再来週の月曜日に届くよう送りますね」


「よろしくお願いします」


打ち合わせは昼を挟んで3時間ほどかかって、無事終了。昼食はカフェのメニューとしてある奥さん手作りのベーグルサンドイッチを食べた。これもまた文句なしの美味しさだった。

このカフェが近くにあったら、常連になってしまいそう。


「さて、あまり時間はないけど、少し旧軽井沢を歩くか。何か収穫があるといいけどな」


「収穫?」


「うん。ここでしか売ってないんだけど、首都圏で販売しても人気の出そうなものを探すんだよ。そして、売ってもらえるか交渉して、了承が得られたら販売先を探すのさ」


「へー、なるほど。新規開拓なんですね」


「そうそう、さっきのバウンドケーキは5年前に志田課長が見つけたんだよ。志田課長の数ある実績の1つだよ。俺は、去年引き継いだんだ」
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