クローバー的恋事情
いるんだ。ちょっと上がったテンションが一気に下がる。

運命の人だと思った人には彼女がいる。報われない恋になってしまう。早く諦めたほうが身のため…。

だけど、藤沢さんから目が離せない。


結局、休憩時間には話がほとんど出来なかった。午後からも研修は続いて、気付けば、もう終業時刻だ。


「今日はこれで終わりにします。明日も朝9時に、ここに集まるように。それと毎日の感想は研修日誌に必ず書くこと。今、ここで書いてもいいし、家で書いてもいいので、忘れないでね。では、お疲れさまでした」


「お疲れさまでした」


片付けが終わった人から出ていく。

せっかくだから、ここで書いて行こうかな。家に帰ったら、忘れて寝てしまいそうだし。

私は研修日誌の一日目を開いた。


「萱森さん、ここで書いていくの?」


「うん。里中さんは、家で書くの?」


「うん。この後、用事があるから帰るね。また、明日ね」


「お疲れ様ー」

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