クローバー的恋事情
「やっぱり二人はお似合いだわ。藤沢さん、萱森さんを幸せにしてあげなさいよ)


「はい、もちろん幸せにします。ありがとうございました。葵、行こう」


「はい。ありがとうございました!あ、待ってくださいよー」


私がまだ頭を下げているというのに、足早に歩いて行くから、急いで追い掛ける。


「藤沢さん?急いでいるんですか?」


これからの予定は前回、ゆっくり回ることの出来なかった旧軽井沢のお店巡りになっていて、時間には余裕があるから、慌てる必要はないはずだ。


「うわっ!急に止まらないでくださいよ」


突然止まるから、背中にぶつかりそうになった。危ないな。

あれ?こっちを向いたけど、何も言わない。何だろう?私、何かしたかな?

身に覚えはないけど、「相の森」での行動を思い出す。


「人に宣言するのって、恥ずかしいよな」


「はい?」


宣言?何か宣言をした?
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