クローバー的恋事情
私が気にすることではないだろうけど、視界に入るから、余計な想像をしてしまう。関係のないことなのに。


「葵、そろそろ帰ろうか？明日も仕事だしね」


「うん、そうだね」


私たちは口数が少なくなっていた。食べ終わったし、友香の彼氏の話も聞けたから、これ以上ここに長居する必要はない。

先に席を立った友香のあとに続いて、入り口近くにあるレジに向かう。ふと何かを感じて、藤沢さんたちの方へ振り向いた。


え？なんで？


振り向いた瞬間、藤沢さんも振り向いたから、私たちは目が合った。でも、ほんの一瞬のことで、すぐに小島さんの方を向いたから、私もすぐに友香の背中を見た。

たった１、２秒のこと。それなのに、心の中はモヤモヤ。藤沢さんのことは考えないと決めたのに、全然ダメだ。時が解決してくれるのを待つ敷かないかな。


「葵、これからだよ。絶対もっといい男に会えるから」


友香に励まされて、帰途につく。


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