夢のような恋だった
コンビニは徒歩五分の位置にあるのですぐに着いた。
明るい店内に入ったと同時に、彼は握っていた手を離す。
「ごめん、会計の時だけ離れてて」
そう言うと彼は、衛生用品のおいてあるあたりに行き、お泊りセットや下着をかごにいれる。
その中に、隠すように避妊具も入れられていた。
あ、そういうことか。と思ったら顔が熱くなってきて。
私は知らんぷりして明日の朝食になりそうなものを物色した。
それぞれに買い込んだものは袋一杯になって、コンビニを出る時、智くんがそれを両方右手に持って、左手を私に差し出す。
再び繋がった手を振りながら帰路につく。
カサカサ、とレジ袋が鳴り、浮かれるように足取りも速くなる。
部屋にたどり着いて、買ったものもそこそこに辺りに投げ出して、一緒にベッドに転がり込んだ。
ぎゅっと抱きしめあってキスをして。
体を覆う衣服が邪魔だと感じ始める頃、彼が電気を消すために立ち上がった。
暗くなる部屋。
カサカサ、とレジ袋の音。
ベッドの上の私は彼に手を伸ばす。