夢のような恋だった
*
智くんとヨリが戻せて一安心。……と言うのは私達二人の間だけの話で、実際の生活には問題が山積みだ。
本屋での立場の悪化。私にとってはそれが何より大変だ。
「中牧さん。注文品の発注なんですけど……」
「あ、俺今忙しいから他の人に聞いて」
あからさまに私を避ける中牧さんに、仕事のやりづらさは半端ない。
自然に溢れてしまうため息に周りの人も眉を寄せる。
皆、前は凄く友好的だったのに、一度嫌われるとこんな風になっちゃうのかなぁ。
本屋はバイトだ。
作家の仕事だったら絶対に辞めたくないけど、本屋ならばまた別なところを探せないこともない。
しばらく頑張って、ダメならやめて新しいお店を探そう。
そう思ったら、踏ん切りがついた。
とにかく大事なことはお客様に迷惑をかけないことだ。
「すみません、青木さん」
他の正社員さんに声をかける。
あからさまに私に嫌な態度を取るのは中牧さんだけだ。他の人は話しかければ戸惑いながらも話してはくれる。
わからないところを教えてもらって、レジに戻って店内を眺める。
最近気持ちが落ち込んでいたから俯きがちだったけれど、今日は智くんのお陰で周りを見る元気がある。
智くんとヨリが戻せて一安心。……と言うのは私達二人の間だけの話で、実際の生活には問題が山積みだ。
本屋での立場の悪化。私にとってはそれが何より大変だ。
「中牧さん。注文品の発注なんですけど……」
「あ、俺今忙しいから他の人に聞いて」
あからさまに私を避ける中牧さんに、仕事のやりづらさは半端ない。
自然に溢れてしまうため息に周りの人も眉を寄せる。
皆、前は凄く友好的だったのに、一度嫌われるとこんな風になっちゃうのかなぁ。
本屋はバイトだ。
作家の仕事だったら絶対に辞めたくないけど、本屋ならばまた別なところを探せないこともない。
しばらく頑張って、ダメならやめて新しいお店を探そう。
そう思ったら、踏ん切りがついた。
とにかく大事なことはお客様に迷惑をかけないことだ。
「すみません、青木さん」
他の正社員さんに声をかける。
あからさまに私に嫌な態度を取るのは中牧さんだけだ。他の人は話しかければ戸惑いながらも話してはくれる。
わからないところを教えてもらって、レジに戻って店内を眺める。
最近気持ちが落ち込んでいたから俯きがちだったけれど、今日は智くんのお陰で周りを見る元気がある。