僕が霊を信じた日
「いえ、何でもありませんよ」

女性は冷静に対処する。


「私達家族は、霊感がないにも関わらず、あの家に住みついてる霊を全員が見ているんです。それも、違う霊を」


母は静かに喋った。



「霊感が全くないのですか? 過去に金縛りにあったりとかは?」


家族全員、首を横に振った。


女性は再び、母の肩に目を移す。
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