128√e980-I Love You-
戦い。


「ホントはね、怖かった。
 死んだら誰も気づかない。
 お墓に入れるかな?なんて。」

泣きじゃくった雪華は少し
すっきりした顔で話始めた。

「最初は、ただの発作です。って。
 言われて安心した。
 でも、症状は悪化するばかりで
 家は養子を向かい入れてさ、
 あっさりポイされたよ。
 親戚もみんな金目当てで、子供の
 体調なんて知ったこっちゃない。」

たしか、雪華は大手企業の娘と
入学式のころから騒がれていたな。

「でもね、穂波先生と出会って
 雷秋と出会って。
 いまの人生に損はしてない。」

「おれも、同じだ。」

「最後は1人で…って決めてたのに。
 結局はこうだ。
 1人じゃ何にも出来ない。
 雷秋。
 ありがとうね、支えてくれて。」

「俺、何もしてねーょ。
 むしろ、傷つけた。
 守れなかったし、苦しめたし…。」

「守ってるよ。
 私の傍にいるじゃん。
 私の中ではずっと傍にいたよ。」

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