嘘つき姫と嘘吐き王子。
えーと、なんて言われたんだっけ?
頭の中はとにかくパニック。
"恋愛してみない?"って私と?佐久間が?
『ばっかじゃないの。誰があんたなんかと…』
昨日散々なこと言っておいて、良くもまあそんないけしゃあしゃあと…。
恭ちゃんも私と同じことを思ってるのか、顔が険しい。
「…絶対、俺に惚れさせてやる…。」
『ちょっ、なに「きゃーーーっ!!!」
私の言葉を遮るように、佐久間の席で置き去りされていた取り巻きの女たちが叫び出す。