嘘つき姫と嘘吐き王子。
そんなこともあってか、私は恭ちゃん以外の人とはそんなに関わらなくなった。
「世奈は、いつまでも俺離れできないんだから…」
『なにそのお母さんみたいな発言は…。恭ちゃんが私離れできないでしょ!』
ふん、とそっぽを向く。
そんな、恭ちゃんの発言を聞いて考えたけど、恭ちゃんが側にいなかったときなんて一度も無かった。
やっぱり、私が恭ちゃん離れできないんじゃなくて、恭ちゃんが私離れできてないんだもん…!
「あのねぇ…」
苦笑しながら私を痛い子を見るような目で見る恭ちゃん。
『じゃあなんで恭ちゃんは彼女作らないのよ!自分なんて、友達居るくせに遊ばないじゃない』
恭ちゃんは私と違ってムードメーカーで、明るくていつもみんなの輪の中心。
そんな恭ちゃんは友達がいっぱい居るのになぜか遊ばずにいつも私といる。