ジャスミン
『とりあえず、まずはその颯太郎さんって言うのは止めろよ。』

『えぇ!何て言えばいいの?』

『同い年なんだし、呼び捨てで充分だ!』

『呼び捨て?そ、颯太郎…?』

『ぷっ、なんで疑問系なんだよ。まっ、よろしくな!…あとは~』

『ち、ちょっと、まだあるの?』

颯太郎は、スッと耳元に顔を近づける。

『今夜は覚悟してろよ?』


一瞬顔をしかめるものの、言葉の意味を理解すると顔が真っ赤に染まっていく。

そんな茉莉の様子を満足そうに見ると、繋いだ手の力を強めて、茉莉のマンションへと半ば強引に歩き始めたー。
< 143 / 348 >

この作品をシェア

pagetop