ジャスミン
『味はやっぱり旨いな!仕込みの時間に悪かったな。』

食後のコーヒーを飲みながら、颯太郎は幸太郎に礼を言った。

『いえいえ~こっちも茉莉ちゃんに会えたしね!』

味は!というフレーズは全く気にしていない幸太郎に颯太郎は若干呆れた顔をする。


『そういえば、今日あいつは?』

『あぁ。今、買い出し頼んでてもう戻る頃じゃないかな?』

茉莉は誰のことか分からず、首を傾げる。


『あいつっていうのは…「カランカラン♪」』

颯太郎が教えてくれようとしたが、それを遮るように入口のドアが開いた。
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