ジャスミン
〜颯太郎〜
〜颯太郎〜
佐伯さんに言われて仕方なく了承したものの、苦虫を噛み潰したような気分になりながら奴を見る。
当の本人は相変わらず上目遣いで周囲の気を引きながら、颯太郎にニッコリと微笑みかける。
(…いったい何を考えているんだ?)
颯太郎は数時間前のことを思い出す。
茉莉と身も心もやっと通じ合うことが出来てから仕事一筋だった今までの生活がいかに味気ないものなのかに気づいた。
茉莉の存在は颯太郎自身にパワーを与えてくれる様で、より一層頑張れるようになった。更にこれから一緒の仕事に携わることが分かり否応なしに意欲が湧いてくる。
『課長、専務がお呼びです。』
『…そうか、分かった。』
部下に現実世界に引き戻された颯太郎は色ボケ気味の自身に苦笑いを浮かべながら、専務のいる部屋へと向かった。
トントンー。
『失礼します。』
専務室前にいる秘書に声を掛けると、開けられた扉から部屋へと入る。
『あぁ、忙しいのにすまないねぇ。』
専務が上機嫌な様子で颯太郎を迎え入れる。
促されるように進むと、目の前の来客用のソファには、この部屋には用のないはずの人物が当たり前の様に座り、こちらに微笑みかける。
佐伯さんに言われて仕方なく了承したものの、苦虫を噛み潰したような気分になりながら奴を見る。
当の本人は相変わらず上目遣いで周囲の気を引きながら、颯太郎にニッコリと微笑みかける。
(…いったい何を考えているんだ?)
颯太郎は数時間前のことを思い出す。
茉莉と身も心もやっと通じ合うことが出来てから仕事一筋だった今までの生活がいかに味気ないものなのかに気づいた。
茉莉の存在は颯太郎自身にパワーを与えてくれる様で、より一層頑張れるようになった。更にこれから一緒の仕事に携わることが分かり否応なしに意欲が湧いてくる。
『課長、専務がお呼びです。』
『…そうか、分かった。』
部下に現実世界に引き戻された颯太郎は色ボケ気味の自身に苦笑いを浮かべながら、専務のいる部屋へと向かった。
トントンー。
『失礼します。』
専務室前にいる秘書に声を掛けると、開けられた扉から部屋へと入る。
『あぁ、忙しいのにすまないねぇ。』
専務が上機嫌な様子で颯太郎を迎え入れる。
促されるように進むと、目の前の来客用のソファには、この部屋には用のないはずの人物が当たり前の様に座り、こちらに微笑みかける。