ジャスミン
『何の事ですかぁ?課長と一緒にお仕事出来て嬉しいです〜!』
全く悪びれた様子もなく、相変わらず媚びを売ってくる汐里に心底嫌気が差す。
『何を考えているか知らないが、このプロジェクトに関わる全ての奴らが真剣にやってるんだ。暇つぶし程度に考えてる奴なんかに関わらせたくない。』
『ひど〜い!汐里も真剣に考えてますよ。そのうち課長にも分かりますよ。しっかりと見てて下さいね!』
頬を膨らませながら抗議すると、颯太郎の横を通り越してカツカツとヒールを鳴らしながら去っていった。
『…くそっ!』
専務に逆らえない自分にか、あの女の存在を主張するこの残り香にか顔をしかめて行き場のない怒りを抑えた。
ーー颯太郎のもとから去ると非常階段で汐里は携帯を耳に当てながら煙草の煙を吐き出す。
『…へぇ。倉田茉莉ねぇ。分かってるわ、お礼はしっかりするから。えぇ。』
通話を終えるとまた不敵な笑みを浮かべて持っていた煙草をヒールで踏み潰した。
全く悪びれた様子もなく、相変わらず媚びを売ってくる汐里に心底嫌気が差す。
『何を考えているか知らないが、このプロジェクトに関わる全ての奴らが真剣にやってるんだ。暇つぶし程度に考えてる奴なんかに関わらせたくない。』
『ひど〜い!汐里も真剣に考えてますよ。そのうち課長にも分かりますよ。しっかりと見てて下さいね!』
頬を膨らませながら抗議すると、颯太郎の横を通り越してカツカツとヒールを鳴らしながら去っていった。
『…くそっ!』
専務に逆らえない自分にか、あの女の存在を主張するこの残り香にか顔をしかめて行き場のない怒りを抑えた。
ーー颯太郎のもとから去ると非常階段で汐里は携帯を耳に当てながら煙草の煙を吐き出す。
『…へぇ。倉田茉莉ねぇ。分かってるわ、お礼はしっかりするから。えぇ。』
通話を終えるとまた不敵な笑みを浮かべて持っていた煙草をヒールで踏み潰した。