ジャスミン
〜茉莉 時々 佐伯と西川〜
〜茉莉〜
ストローで一気にアイスコーヒーを吸い込む。甘味の全く感じられない黒い液体に茉莉は顔をしかめた。
『…遅いなぁ。』
黒猫のモチーフになっている壁時計の時間を見ると未だに現れない親友に若干苛立ちを覚え始める。
カラン コロン〜♫
お店のドアが開くベルの音が鳴り、浩一さんの『いらっしゃいませ。』という落ち着いた声が響く。
『待ち合わせなんだが…。』
ガタッ
聞き覚えがある低音ボイスに、思わず立ち上がる。
『「っ‼︎……」』
互いに驚きの表情を浮かべると無言で立ち尽くす。
どれくらいそうしていたのだろうか…実際には数十秒くらいだったのかもしれないが、茉莉にはそれがとても長く感じた。
『…この手紙をお二人に預かってますよ。』
浩一さんの声に我に返ると颯太郎はその手紙を受け取り、無言で中身を読み進める。そして一つ溜息をつくと、茉莉のもとへとやって来た。
茉莉はその一つひとつの颯太郎の行動をジッと見つめる…。
ストローで一気にアイスコーヒーを吸い込む。甘味の全く感じられない黒い液体に茉莉は顔をしかめた。
『…遅いなぁ。』
黒猫のモチーフになっている壁時計の時間を見ると未だに現れない親友に若干苛立ちを覚え始める。
カラン コロン〜♫
お店のドアが開くベルの音が鳴り、浩一さんの『いらっしゃいませ。』という落ち着いた声が響く。
『待ち合わせなんだが…。』
ガタッ
聞き覚えがある低音ボイスに、思わず立ち上がる。
『「っ‼︎……」』
互いに驚きの表情を浮かべると無言で立ち尽くす。
どれくらいそうしていたのだろうか…実際には数十秒くらいだったのかもしれないが、茉莉にはそれがとても長く感じた。
『…この手紙をお二人に預かってますよ。』
浩一さんの声に我に返ると颯太郎はその手紙を受け取り、無言で中身を読み進める。そして一つ溜息をつくと、茉莉のもとへとやって来た。
茉莉はその一つひとつの颯太郎の行動をジッと見つめる…。