ジャスミン
〜茉莉〜
『…ふぅ。』
一心不乱に描き続けたものの、納得できる仕上がりのものは一枚もない。
「何やってるんだろ…。」
時計の針はとっくに昼を過ぎて、刻々と時をきざんでいる。食欲のない茉莉はお財布片手に自動販売機へと向かう。
『カフェオレか…。』
つい最近まで事あるごとにカフェオレを飲んでは颯太郎を思い出していたが、今の茉莉にはその時間すら辛い。
ピッ。
手にしたものはブラックのアイスコーヒーだ。一口飲むと苦味が口内を支配する。茉莉は思いっきり渋い顔をする。
『そんなに無理して何の我慢大会?』
冷ややかな声に振り返ると壁にもたれ掛かって立っているのは親友。
『あ…美香。どうしたの?休憩時間?』
慌てて取り繕おうとするが、不自然な茉莉に美香は睨みをきかせる。
『じ、じゃあ、私まだやる事あるからっ!』
茉莉はこれ以上一緒にいるとまずいと察知すると、またもや不自然にその場を後にした。
『もう…頼ってよ。』
美香は悔しそうに茉莉の背中を見ながらポツリと呟いたーー。
『…ふぅ。』
一心不乱に描き続けたものの、納得できる仕上がりのものは一枚もない。
「何やってるんだろ…。」
時計の針はとっくに昼を過ぎて、刻々と時をきざんでいる。食欲のない茉莉はお財布片手に自動販売機へと向かう。
『カフェオレか…。』
つい最近まで事あるごとにカフェオレを飲んでは颯太郎を思い出していたが、今の茉莉にはその時間すら辛い。
ピッ。
手にしたものはブラックのアイスコーヒーだ。一口飲むと苦味が口内を支配する。茉莉は思いっきり渋い顔をする。
『そんなに無理して何の我慢大会?』
冷ややかな声に振り返ると壁にもたれ掛かって立っているのは親友。
『あ…美香。どうしたの?休憩時間?』
慌てて取り繕おうとするが、不自然な茉莉に美香は睨みをきかせる。
『じ、じゃあ、私まだやる事あるからっ!』
茉莉はこれ以上一緒にいるとまずいと察知すると、またもや不自然にその場を後にした。
『もう…頼ってよ。』
美香は悔しそうに茉莉の背中を見ながらポツリと呟いたーー。