ジャスミン
〜颯太郎〜
〜颯太郎〜
茉莉が真っ直ぐこちらを見つめながら俺に問いかける。
『西川くんがどうしたの?』
本当はもっと余裕ある男でいたかったのに、いやそういう人間だと自分自身思っていたのに茉莉のことになるとどんどんメッキが剥がれていく…。
『…ごめん。…茉莉が店を出てすぐ俺もでたんだ。茉莉は西川くんに引っ張られていて、だけどそのうちに手を繋いで歩いて行って…。俺は声すら掛けられなくて、その後のことも悪い方向にしか考えられなくて今まで連絡することも出来なかったんだ。』
颯太郎は言い終わると、自分を落ち着かせる為にコーヒーに口をつける。
茉莉を見ると何か考えているような仕草でまるで審判がくだるかのような緊張感に襲われる。
茉莉は暫らくの沈黙の後に思い出したように話し出した。
『あっ、あれは体調が悪そうだから送って行くって無理矢理…でもよくよく考えたらあの人、あのこと言うためにわざと着いてきたのかも…きっとそうだ!あー‼︎何か悔しいっ』
茉莉は完全に一人の世界に入っているようで、一頻り話し終えると無意識なのか手の甲で唇を拭う仕草を何度もする。
茉莉が真っ直ぐこちらを見つめながら俺に問いかける。
『西川くんがどうしたの?』
本当はもっと余裕ある男でいたかったのに、いやそういう人間だと自分自身思っていたのに茉莉のことになるとどんどんメッキが剥がれていく…。
『…ごめん。…茉莉が店を出てすぐ俺もでたんだ。茉莉は西川くんに引っ張られていて、だけどそのうちに手を繋いで歩いて行って…。俺は声すら掛けられなくて、その後のことも悪い方向にしか考えられなくて今まで連絡することも出来なかったんだ。』
颯太郎は言い終わると、自分を落ち着かせる為にコーヒーに口をつける。
茉莉を見ると何か考えているような仕草でまるで審判がくだるかのような緊張感に襲われる。
茉莉は暫らくの沈黙の後に思い出したように話し出した。
『あっ、あれは体調が悪そうだから送って行くって無理矢理…でもよくよく考えたらあの人、あのこと言うためにわざと着いてきたのかも…きっとそうだ!あー‼︎何か悔しいっ』
茉莉は完全に一人の世界に入っているようで、一頻り話し終えると無意識なのか手の甲で唇を拭う仕草を何度もする。