ジャスミン
本社に着くと受付で打ち合わせの件を話し、取り継いでもらう。『少しお待ち下さい。』という声に営業スマイルで応えるとチラッと隣りに立つ西川に視線を向ける。
彼はお得意の好感度バッチリの笑顔で、受付嬢も取り込んでいるようだ。先ほどの姿が幻想だったのかと思ってしまう。
(本当の彼はどれなんだろう…。)
カメレオンのように見事に変わる西川の本当の姿と向き合わないと茉莉も西川も前へ進めないのかもしれない。
『お待たせしました。』
受付嬢の声に我に返ると、エレベーターへと向かう。すでに数人の人が待っている事でどことなく安心してしまう。
目的の場所へ着くと、エレベーターの扉が開くと共に愛しい人の姿が目に入る。
『あっ!そ…金子さん。お疲れさまです。』
『倉田さん…お疲れさまです。』
咄嗟に口から飛び出そうだった彼の名前を必死で軌道修正をするが、彼にはお見通しのようだ。その証拠に僅かに口角があがっている。
茉莉は恥ずかしさを隠すように早口で話し始める。
彼はお得意の好感度バッチリの笑顔で、受付嬢も取り込んでいるようだ。先ほどの姿が幻想だったのかと思ってしまう。
(本当の彼はどれなんだろう…。)
カメレオンのように見事に変わる西川の本当の姿と向き合わないと茉莉も西川も前へ進めないのかもしれない。
『お待たせしました。』
受付嬢の声に我に返ると、エレベーターへと向かう。すでに数人の人が待っている事でどことなく安心してしまう。
目的の場所へ着くと、エレベーターの扉が開くと共に愛しい人の姿が目に入る。
『あっ!そ…金子さん。お疲れさまです。』
『倉田さん…お疲れさまです。』
咄嗟に口から飛び出そうだった彼の名前を必死で軌道修正をするが、彼にはお見通しのようだ。その証拠に僅かに口角があがっている。
茉莉は恥ずかしさを隠すように早口で話し始める。