ジャスミン
バタバタバタ…
『いやいや、誰のせいよ?』
慌ただしくキッチンへと向かって行った母の後ろ姿に一人突っ込みを入れながら茉莉は漸く玄関から家へと上がる。
玄関のすぐ左のドアを開けるとそこは茉莉の部屋だ。出ていく前と変わらない状態になっているが、埃っぽさを感じないのは母が定期的に掃除をしてくれているのだろう。
小さなソファの上に荷物を置くと、静かな部屋を見渡す。途端に思い出す想いに胸が苦しくなる。
一人でいる事で過る存在を振り払うかのようにリビングへと足早に向かって行った。
ガチャ
リビングに入るとハーブの良い香りが部屋に広がっていた。茉莉は目を閉じながらその香りを吸い込む。
『良い香りね…。ママが育てたハーブ?』
母はダイニングテーブルの上で透明な小さなポットからティーカップにコポコポと注ぎながら茉莉の質問に微笑んで答える。
茉莉は母の向かいに座ると一連の流れを静かに見つめる。
『はい、どうぞ!さっきマドレーヌを焼いたのよ。』
『うわぁ〜美味しそう!いただきます。』
茉莉は目の前の出来立てのマドレーヌに手をのばし頬張る。
『いやいや、誰のせいよ?』
慌ただしくキッチンへと向かって行った母の後ろ姿に一人突っ込みを入れながら茉莉は漸く玄関から家へと上がる。
玄関のすぐ左のドアを開けるとそこは茉莉の部屋だ。出ていく前と変わらない状態になっているが、埃っぽさを感じないのは母が定期的に掃除をしてくれているのだろう。
小さなソファの上に荷物を置くと、静かな部屋を見渡す。途端に思い出す想いに胸が苦しくなる。
一人でいる事で過る存在を振り払うかのようにリビングへと足早に向かって行った。
ガチャ
リビングに入るとハーブの良い香りが部屋に広がっていた。茉莉は目を閉じながらその香りを吸い込む。
『良い香りね…。ママが育てたハーブ?』
母はダイニングテーブルの上で透明な小さなポットからティーカップにコポコポと注ぎながら茉莉の質問に微笑んで答える。
茉莉は母の向かいに座ると一連の流れを静かに見つめる。
『はい、どうぞ!さっきマドレーヌを焼いたのよ。』
『うわぁ〜美味しそう!いただきます。』
茉莉は目の前の出来立てのマドレーヌに手をのばし頬張る。