ジャスミン
そんな馬鹿な話はない。大体、衣裳だってモデルのサイズに…!

『そうよっ!私がモデルさんのサイズに調整したドレスを着れる訳ないじゃない!』

その事実に気が付くとホッとした。…が、そんなことをかまう様子もなく茉莉は数人のスタッフによって着替えブースに連れて行かれる。

『倉田、安心しろ。後の事は俺が引き受けた!』

『えぇ!全然意味が分からないんですけど〜⁉︎』

佐伯は茉莉に言い放つと問題ないとばかりに生き生きとした表情で去って行った。

気付けばどんどん服は脱がされ、簡易ベッドのようなところに寝かされる。そして次々とマッサージなどが施されていく。

茉莉は抵抗しようとするが、スタッフの恐ろしい目ヂカラにされるがままになる。

一通りの処理が終わると数人のスタッフに着せ替え人形のようにドレスを着せられていく…。

『う、うそ…ピッタリ?』

ドレスはまるで茉莉の為に作られたかのように身体にフィットしたのだ。そのまま今度はメイクブースに連れて行かれ、またもや手早く髪の毛に顔にと人の手が動いていく。


そうして全てが完成したーー。
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