ジャスミン
いつもと何ら変わりのないオフィスビルを見上げる。
茉莉の勤めるデザイン事務所はこの10階建てビル3階から5階にある。
このビル丸ごと「KSM」の親会社のもので、色んな分野に手を拡げている。所謂、支社で、本社はここから、30分くらいの所に他のビルより存在感たっぷりに建っている。
ビルを見上げて、立ち止まる茉莉を迷惑そうに避けながら入口に吸い込まれていく人たちの波。
深呼吸を一つすると自分もその波に飲み込まれに行ったー。
エレベーターで目的地である場所に到着すると、目の前には『KSM』と洒落たデザインの文字と受付。
背中に花でも背負ってるかのような美女が通り行く社員に丁寧に頭を下げて挨拶をしていく。
茉莉の存在に気づくとその笑みはより深まり、まるで蛇に睨まれた何たら~のようになる。
『おはようございま~すぅ。倉田さ~ん!』
茉莉は顔をひきつらせながらも、その声に何とか反応する。
『お、おはようございます。田中さん。』
そんな茉莉の様子に満足気な表情を浮かべると、『はいっ。』と可愛らしくでも有無を言わせないような手の力で茉莉に紙切れを渡す。
茉莉の勤めるデザイン事務所はこの10階建てビル3階から5階にある。
このビル丸ごと「KSM」の親会社のもので、色んな分野に手を拡げている。所謂、支社で、本社はここから、30分くらいの所に他のビルより存在感たっぷりに建っている。
ビルを見上げて、立ち止まる茉莉を迷惑そうに避けながら入口に吸い込まれていく人たちの波。
深呼吸を一つすると自分もその波に飲み込まれに行ったー。
エレベーターで目的地である場所に到着すると、目の前には『KSM』と洒落たデザインの文字と受付。
背中に花でも背負ってるかのような美女が通り行く社員に丁寧に頭を下げて挨拶をしていく。
茉莉の存在に気づくとその笑みはより深まり、まるで蛇に睨まれた何たら~のようになる。
『おはようございま~すぅ。倉田さ~ん!』
茉莉は顔をひきつらせながらも、その声に何とか反応する。
『お、おはようございます。田中さん。』
そんな茉莉の様子に満足気な表情を浮かべると、『はいっ。』と可愛らしくでも有無を言わせないような手の力で茉莉に紙切れを渡す。