ジャスミン
自分のデスクに戻ると、付箋がいくつか貼られていることに気がつく。「○×社から電話あり。折り返すように」など業務連絡だ。

茉莉は受話器を取り、仕事を再開した。


雑務が一通り終わったところで、事務所の時計を見上げると後10分程で15時になることに気づく。

デスクの上に置かれたファイルを手にすると少し小走りで第二会議室へと向かった。


『…失礼します。』

部屋のドアを開けると、すでに佐伯部長が席に座り、他にもショーの関係者など数人がいた。

『すいませんっ!待たせてしまいましたか?』

茉莉は急いで向かいの席に座る。

『いや。前の予定が早めにきりがついたから、ここで休憩がてら、雑用をこなしてただけだよ。よし、じゃあ、始めるか。』

茉莉は持ってきたファイルを広げてデザインしたドレスの説明を始めた。
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