ワケアリ男子の秘密
「さっすが、薫ちゃん。俺のセフレなだけ、やっぱカラダの相性、バッチリだねー」
「もういいだろ。どけよ浩一。次は無いからな。」
朱雀は身なりを整えにかかった。
「きもちよかった?」
「...」
朱雀は無言で浩一をにらんだ。
浩一は怯まず、こう続けた。
「あの子とはもうシた?」
ベルトを締める朱雀の手が止まる。
「するもなにも、あいにくそんな仲じゃないんだよ。」
「ふーん。あの子、かわいいよね。女の子みたい」
ダンッ!朱雀は棚を殴った。
そして浩一をにらんで言った。
「おまえ....何考えてるかは知らんが、アイツに変なことしたら許さねぇからな。」
「んー....そうだな。俺に引き続き奉仕してくれるってんなら....」
言いかけて、浩一は朱雀に胸ぐらを捕まれた。
「冗談、冗談ですよ薫ちゃん。」
まあまあ、となだめる浩一。
「あと、これだけは聞いとけ。三年のヤツがお前のかわいこちゃんを狙ってるらしいぜ。カラダ目的で。俺はあんなチビチャン興味無いね、お前も含めてみんな趣味悪いぜ、全く。ま、おまえの手の届く範囲に置いて守ってやればいいんじゃないの。」
朱雀は目を細めて浩一を見た。
「忠告どうも。」
朱雀はパッと浩一を離した。
「やっぱり俺じゃダメなわけ?」
浩一はぽそっと呟いた。
「ふん、お前みたいな淫乱、もっと変態のトコ行けよ。」
「ひっ...ひでぇ!さっきあんなに俺の愛撫で鳴いてたくせに」
朱雀はそれを無視すると言った。
「お前とはもう普通の友達でいたいんだよ。」
朱雀は俯いた。
「俺、アイツ見てると自分がどんな人間か思い知らされるんだよ。アイツの前ではせめて真っ白で居たい...」
聞いた浩一は呆れたように言った。
「何を今さら!こんな風に朱雀を変えたなんて、よほどのヤツなんだな。仕方ねぇ。俺の愛が静まるまで、薫ちゃんにはこの関係を続けて.....」
言いながら、浩一は
朱雀の股間に手を伸ばしてきた。
朱雀はその手を掴むと言った。
「だ・め。」
ハァー。浩一は深いため息をつくと言った。
「分かったよ。へいへい。諦めますよ。はい。」
そういうと、いつの間に着替えたのか
浩一は図書館を出ていってしまった。