ワケアリ男子の秘密
無事にクラスにも馴染んだ。
男友達も何人か出来たし、
なによりこの私のルックス。
「なぁ谷田~、おまえ、女みてぇな顔してるよなぁ」
ほら来た。
だけどこの時の切り替えし方は
もう決まってる。
「そうだろ。この人懐こそうな顔に集まってくる女を引っ掛けて、今まで何発シたことか!」
私は、自慢気に鼻をこすって見せた。
「まっマジでぇー!見かけによらずプレイボーイだったんだな!!」
俺の顔を信じられんと言わんばかりに
まじまじと眺めるコイツの名は
川村 洋平。
まー....当たり前全部嘘だけどな。
嘘の上手なつき方っちゅーんは、
堂々と嘘をつくこと。
要は相手に嘘だと悟らせなければいいんだからな。
それに、
女子にしては低いハスキーボイスは
女だとバレない俺の武器でもある!
バレそうになったときもいくらかあった。
数々の修羅場を
頭の回転の早さと運とノリで
くぐり抜けてきた私。
もう、頭の中の危険時マニュアルは
完成している!!!!
向かうところ敵無し。